昨日(22日)の新型コロナウイルスの感染者は、全国で795人。
1日当たり最も多かった694人(4月11日)を101人上回ったことになる。
このような状況下、「Go To トラベル キャンペーン」が始まり、多くの人が旅立った。
国内の観光業を救済するため、という目的は理解できるのだが、やはりこの時期は無理がある。
対策を徹底すれば良いという意見もあるが、罰則のない対策は、当然それを守らない輩も一定程度存在してしまう。
そうなると、感染リスク、感染拡大リスクは否が応でも高くなる。
あとは、自己責任の問題と言われるかもしれないが、感染したら各自が責任を持って対処できるのかとなると、それは出来ない。
結局、割を食うのは、医療従事者となってしまう。
患者が運ばれてこれば、対処せざるを得ない。
そうなると、精神的負担もさることながら、他の患者の受け入れが難しくなり、結果、病院経営が悪化し、医療従事者の収入が減少してしまう。
現に、夏のボーナスがカットされた病院も多いと聞く。
観光業も大変だろうが、では、医療従事者はよいのかという議論はあまりに少ない。
まだ、病院の受け入れには余裕があると、政治家や役人は偉そうに言うが、そこに医療従事者への配慮はあるのだろうか。
彼ら彼女らの発言には、そのような配慮は1ミリも感じられない。
医療従事者を何だと思っているのだろうか。
腹が立ってしょうがない。
東京オリンピックは開催できるのか
本来であれば、本日、東京オリンピックが開幕していたはずだ。
もうその存在すら忘却の彼方にあるのだが、1年後の23日から、従来の計画を踏襲して同じ日程、会場で史上最多339種目を実施するようだ。
五輪の参加選手は約1万人いるらしい。
また、大会役員や競技関係者を含めると5万人前後が来日することになるので、これは現時点では、非現実的な様相だ。
競技は、確実に濃厚接触になるので、感染爆発する可能性は否定できず、そうした場合の医療体制をどう構築するのかが大きな課題となる。
ここでも、医療従事者が犠牲となる構図だ。
いやでも、さすがに東京だけで5万人は対処できないだろう。
となると、開催するには、有効なワクチンの開発が前提条件となるので、今の時点では条件付き開催とするのが本来であろう。
総論賛成、各論反対
いずれにしても、来年のオリンピックは、従来通りの開催とはいかないだろう。
大幅に簡素化していかないと、リスクを軽減できない。
観客は、無観客もしくは、半分程度にする。
競技数や競技日程を減らす。
選手や関係者の滞在日数を短くする。
開会式と閉会式をなくす、などなど。
大会組織委員会は、このような200以上の項目について大会簡素化の検討、調整を進めているようだが、総論賛成・各論反対で、なかなか前に進まないらしい。
誰もが、簡素化しなければならないと思っている。
しかし、いざそれが自身に関わる事柄であると、それは困るとなる。
会議は踊る、されど進まず。
このようなことは、なにも今回のオリンピックだけの現象ではない。
どこにでも起こる日常茶飯事だ。
結局、人間はエゴイスティックな存在なのだ。
社会全体の抽象的な事柄に対しては、物分かりが良く、分別もあるのだが、これが自分自身に関わる具体的なことになると、とたんに自分勝手で意固地になる。
これは、会社でもあるあるだ。
今、会社は変革しなければならない、ということに対しては、みんな賛成。
では、あなたの部署を変革してくれ、と具体的な展開となると、とたんに出来ない理由を探し出す。
今は時期尚早だ。
それよりも現状の路線をしっかりと行うことが肝要だ…などなど。
これでは、遅々として進まない。
このような時は、強力なリーダーシップが必要となる。
誰もがやりたがらないので、こういう時に動けるようになると、会社員人生も安泰となる。
評価されるのは、ここぞという時に動ける人材だ。
極端に言ってしまえば、普段は別に遊んでいても良い。
平時はまわりのみんなに頑張ってもらい、非常時にここぞとばかり気合を入れて頑張れば、唯一無二のの人材になれる。
結果、会社にとってもプラスとなる。
こんな人材になることを目指しませんか?
普段は、気持ちを穏やかに遊んでいればいいので。
これぞ、果報は寝てまての逆張り戦略だ。