連日、猛暑が続いている。
巣篭り生活を続けているが、室内でじっとしていても耐えられないほどの暑さだ。
例年であれば、涼をもとめ、プールや海にいっていたが、今年はそれも叶わない。
また、イオニスト(休日になると、イオンモールなどのショッピングセンターに出かける家族や個人のこと)といわれたように、涼を求めてショッピングモールに行くことも、なかなかままならない。
ここまで暑いと、コロナよりも熱中症の方が心配になる。
対策法としては、常時エアコンをつけておくことだろうか。
電気代を心配する人もいると思うが、入り切りを繰り返すよりも、つけっぱなしにしておいた方が省エネになるようなので、ここは割り切ってエアコンと一蓮托生でいくしかない。
帰省時の注意点
お盆休みウイークも後半戦となり、嗚呼また仕事かと、段々と気持ちが鬱々としてくるが、8月盆は13日なので、今日帰省する人もいるだろう。
県内であれば問題ないと思うが、県外移動となると少々注意が必要となる。
親族にコロナをうつしてしまうかも、という心配よりも、周囲の目が恐ろしい。
先日も直接投書される事件が起こったが、ほかにも他府県ナンバー狩りが増えるかもしれない。
現に、ボディに傷をつけられたり、タイヤをパンクさせられたり、ごみを捨てられるといった被害が発生している。
対策としては、親族の家に行くのであれば、出来るだけ自身の車は隠しておき、地元の車で移動するか、もしくは、「地元住民ですステッカー」を貼って自衛するしかない。
なんとも嫌な世の中になってしまったと感じるが、これも同調圧力のマイナス要素であろう。
みな、コロナが怖いというよりも、こんな時期に来るべきでないという倫理観と、みな自粛しているのに勝手に来やがってという怒りの感情に左右される。
いわば正義感をもっての行動なので、いかんともしがたい。
冷静に対策するか、行くのを止めるしかない。
ここのところ、意識がどんどん細分化されてきている。
元々は、海外からの感染者の流入をいかに防ぐかという意識、つまり日本対海外の図式で、日本国民は一体であった。
しかし、今では、単位が国ではなく、都道府県になってしまった。
毎日、都道府県別に感染者数が発表されるので、意識に自然と刷り込まれてしまったのだと思うが、国民が分断されてしまったみたいで寂しい思いがする。
県民は味方、県外民は敵みたいになっていないだろうか。
このままいくと、都道府県単位でどんどん排他的になってしまい、日本がギスギスした住みにくい嫌な国になってしまう。
やはりここは、国が、自粛という同調圧力に頼るのではなく、何が良くて何がだめかという明確な指針を出すべきだと思う。
ぶれないスウェーデン
その点、スウェーデンのコロナ対策は特徴的だ。
ノーガードの集団免疫戦略を徹底している。
当初は、大量の死亡者が発生しているという批判が噴出していたが、最近では独自の戦略で困難を克服したとの評価が高まってきている。
スウェーデンの戦略は、70歳以上の者への外出自粛要請、また50人以上の集会禁止は行ったものの、ロックダウンや小中学校の休校を行わず、レストランも休業せずに席を離して営業してきた。
抑止よりも緩和を志向し、コロナを長期戦と見越し、持続性の維持を基本戦略としている。
結果、7月31日現在で、感染者8万422人、死亡者5,743人。
人口が1,000万人ほどなので、比率的にみると数は多いが、現在新規発生は少なく抑制されている。
結果についてはあくまで結果論であるが、ここで注目すべきことは、このような独特な国の施策に対して、国民が納得し支持している点だ。
同じことを日本でやろうとすると、高齢者を見殺しにするのかと大批判を浴び炎上すること間違いないだろう。
しかし、曖昧な政策を続けた結果、今どうなっているだろうか。
ずるずると再び感染が拡大し、収束の目途が立たない状態だ。
コロナに限らず、日本は、明確な態度をなかなか取れない。
これも「和を以て貴しとなす」という精神が邪魔をしているのだろうか。
この「和」は、古来から現代にいたるまで、日本を形づくってきた最も大切なもの、つまり日本人のアイデンティティなので、これを変えるべきかと言われるとすぐに答えは出ない。
しかし、それを礎としながらも、もう少し毅然とした政策は打ち出せるはずではないだろうか。
「和を以て貴しとなす」のアップデートだ。
真に日本を愛する政治家が増え、指導力を発揮されることを願うばかりだ。