米国市場が、崩壊しかけています。
ダウもそうですが、特にナスダックの下げが激しくなっています。
昨日の下げは、Amazonの決算がダメダメだったことが主導していますが、もちろんこれだけではありません。
昨日だけでなく4月の下落率は、なんと13%で、リーマン・ショック直後の2008年10月以来の大きさとなっています。
長期金利の上昇が、重石になっていることは明らかです。
では、なぜ長期金利が急上昇しているのでしょうか。
それは、もちろんインフレが急加速しているからです。
特に、エネルギー価格の上昇率が飛び抜けており、前年同月比で3割を超える暴騰となっています。
ここまでエネルギー価格が上昇してしまいますと、家庭の負担が増すばかりでなく、物流コストも費用増となりますので、企業の負担も増してしまいます。
この物流の混乱は、エネ価格が落ち着かない限り続いてしまいますので、今期の波乱要因になりそうです。
一方、長期金利についても、ここから一段高になるのか注視が必要です。
米国10年国債金利は、現在、2.938%まで上昇していますが、辛うじて3%以内に留まっています。
この3%を突破してしまうのかどうかが、ポイントになってきそうです。
過去10年を見てみましても、最高は、2018年10月の3.261%です。
これを超えてしまうのかどうか、本格的な景気後退に陥るかどうかの瀬戸際ですね。
日本におきましては、緩和継続が決定されていますので、金利は低位安定しています。
よって、グロース株についても、米国ほど影響を受けないはずなのですが、現時点でもかなりダメージを受けてしまっています。
しかし、当然に世界経済の影響を受けますので、日本だけを見ていてはいけません。
経済大国1位の米国が景気後退、そして、2位の中国がロックダウンでこちらも景気減速となってしまいますと、もういけません。
そして、今は、ロシア・ウクライナ問題も継続していますので、余計に混沌としてしまっています。
インフレの主要因であるこの騒動がいつ収まるのかが、最大の焦点なのかもしれません。
本日で4月も終わりになりますが、相場は、かなり酷い状況に陥ってしまいました。
ここから、さらにセルインメイになってしまいますと、被害が拡大してしまいます。
こうなると、耐えきれなくなる投資家も増加しますので、追証、投げ売りが続出することが予想されます。
そうなると、下げ圧力がさらに高まってしまい、ここから2割〜3割程度下げる可能性もあります。
日経平均20,000円割れというところまで、覚悟が必要になるということになります。
ゾッとしますね。
願わくば、4月の下げは、セルインメイの先取りであってほしいのですが、どうでしょうか。
甘い願望なのでしょうね。