人生100年時代と言われるが、どうも言葉が独り歩きしているようで、実感がわかない人が多いのではないだろうか。
あと何十年生きられるのか、ただ漠然とイメージするだけで、明確にその実態を捉えることは、なかなか難しい。
ただ、冷静に考えてみると、恐ろしい現実がそこにあることに気づく。
どうやって生きていくのか、先立つものがあるのだろうか。
そう、お金の問題である。
老後資金2,000万円問題
昨年、金融庁が発表して物議を醸した2,000万円問題。
そんなに必要なのかと、絶望的になった人も多かったと思うが、本質はそこではない。
例え、2,000万円あったとしても、それは所詮、食い潰していくお金なのだ。
多少の年金支給はあるものの、長生きすればするほど、手持ちのお金はどんどこどんどこ減っていく。
いずれなくなるのではないかという不安、恐怖。
これは、なかなかしんどい状態だと思う。
この不安を解消するためには、結局、働き続けなければならないのだ。
いつまでも、いつまでも。
60歳で定年退職して、ゆっくりと夫婦で海外旅行など、夢のまた夢。
考えるだけで憂鬱になってくる。
こうならないために、60歳になって絶望を感じないように、これから先、どうすれば良いのか、今から対策を講じておく必要がある。
今の仕事を続けた先に何が待っているのか?
今、40歳の人は、60歳まであと20年。
20年間、今の仕事を続けたとして、どんな世界が待っているのか。
具体的なイメージを描けないならば、危険信号だ。
60歳で定年退職して、ハローワークに行っても、碌な仕事はないだろう。
誰もができる仕事、誰がやっても大差ない仕事、いわゆる専門分野を持たない仕事しかしていないと、今いる会社から離れると、恐らく状況は厳しいだろう。
運がよければ、雇用延長等で、今いる会社にしがみ付くことができるかもしれないが、労働環境はきっときつくなるはずだ。
かつての部下にあごで使われたり、苦手な仕事を押し付けられたりと、想像しただけで嫌になる。
もし、今の仕事が面白くなく、ただつらいだけなものだであるとしたら、この先、20年、30年と我慢に我慢を重ねるだけの人生になってしまう。
本来であれば、というか一つ上の世代までなら、あと20年頑張れば、その後は悠々自適な老後生活を送れたかもしれない。
だが、人生100年時代はそうはいかない。
働き方を変えていかなければならないのだ。
好きこそものの上手なれ
好きなことを仕事にするとうまくいく。
これは、自己啓発書などでよく耳にするフレーズだが、同時に、そんな簡単にいくわけがないというアンチの意見も多い。
確かに、簡単ではないことに間違いはない。
では、好きじゃないことをすればうまくいくのか。
辛くても我慢すれば、うまくいくのだろうか。
決して、そんなことはないだろう。
だったら、好きだと思えることを、とことん極めて、その道の専門家になれば良いと思う。
それしか、これからの生き方、働き方の解決策はないと本気で思う。
もし、今の会社で、好きなことをできていれば、それに越したことはない。
でも、つまらない仕事や辛いだけの仕事であるならば、チェンジすれば良いのだ。
デジタルテクノロジーの進歩のおかげで、働き方を変えるハードルは、今やないに等しい。
「好きなことを仕事をする」への罵詈雑言は、チャレンジできない社畜たちの負け犬の遠吠えだ。
そんな周りの雑音に、聞く耳を持つ必要はない。
信じるのは、自分のみ。
自分だけが、自分の人生に責任を持てる。
人生の価値とは、結局、死ぬときに後悔しないかどうかだと思う。
最後に笑うために、今、チャレンジするしかない。
人生、いつでも、今から !