俳優の三浦春馬さんが、昨日亡くなられた。
自殺のようだ。
突然の悲報に驚きを隠しきれない。
ナイスガイのイメージが強いが、いったい何が彼をそこまで追い込んだのか。
SNSでの誹謗中傷が原因ともいわれているが、そうだとしたらあまりに悲しい。
SNSは、個人の意見や情報を発信・共有する場として、様々な恩恵を私たちに与えているが、一方で、匿名によるエスカレートした誹謗中傷は、大変大きな問題となっている。
人は、人を傷つけないと生きていけない生き物なのだろうか。
絶えず、次のターゲットを探し続け、他からは見えない安全地帯でマウントを取る。
SNSは、そんな臆病者で卑怯者の、恰好の道具となってしまっている。
そんな馬鹿者どもの被害者にならないためには、このような発言を控え、傍観者に徹することだろうが、正義感の強い人は、黙っていられない。
それが有名人であれば、目立つし、妬みややっかみもあり、ターゲットになりやすい。
このままだと、実体のない無法者たちの思い通りになってしまう。
では、SNSの利用を辞めればいいのかというと、ここまで社会に浸透した情報手段を遮断することは、なかなか難しい。
個人の情報発信手段としての恩恵も大きいので、これを排除してしまうと、せっかく実現した個人の時代が後退してしまう。
でも、人一人の命は、なにものにもかえがたい。
ここは、踏ん張りどころだ。
皆で声を上げていくしかない。
それができなければ、SNSの時代、個人の時代は、終わる。
自殺者は減らせるのか
日本は、世界的に見て、自殺者が多いと言われる。
だが、統計を見ると、平成15年の34,427人をピークに減少傾向にあり、令和元年は、20,169人となっている。
減少傾向になるのはいいことであるが、それでも年間20,000人もの人が、自殺で亡くなっている。
男女比で見ると、男性が14,078人で、女性の約2.3倍だ。
これは、どんな要因だろうか…。
この男性の方が自殺者が多いのは、日本だけでなく、世界的にみてもその傾向にあるようだ。
この一つの要因としては、「働く」ということが関係すると思う。
会社が倒産して生活が苦しい、職場の人間関係に疲弊し生きる気力がなくなるなど、働くことへの絶望から死を選んでしまうケースだ。
日本では、まだまだ会社は男性社会だし、一家を支えるのは男性という社会観念が強いため、この「働く」ことへのプレッシャーやストレスは、男性の方が圧倒的に大きいと思う。
生活するには、お金が必要で、そのためには何らかの手段で収入を得なければならない。
働くことは、その手段の一つにすぎないので、その手段のために死を選ぶのは、悲劇でしかない。
しかし、人間は、追い詰められると脆い生き物だ。
しかも、じわじわと追い詰められていくので、自分で制御するのは難しい。
そんな時に、身近な誰かが気付いて上げられると助かることもあるが、これも事の重大さまでを察知するのは困難だろう。
結局は、自分で防御していくしかないので、ここは普段から防御策を講じておかなければならない。
自分を守るために
では、どのように自分を守るのか。
この対策は、大きく二つあると思っている。
一つめは、働くという手段の代替策を考えておくことだ。
収入を得るには、何も今の仕事しか存在しない訳では決してない。
人は思考の生き物なので、いつしか、もう働く場所はここしなかいと思い込んでしまう。
地球上には70億もの人間が存在し、働く手段などそれこそ星の数ほど存在する。
むしろ、まだ自分に合った職業に巡り合えていないのかもしれない。
なので、普段から、次何をやってみようかと考える習慣をつけておいた方がよい。
また、少しばかりは貯蓄があった方が良いだろう。
何か不測な事態が起こっても、しばらくは生活するだけの貯蓄があれば、精神的にも余裕が生じる。
ここは、少々無理してでも、貯蓄はしておくべきだ。
二つ目は、ストレスの発散だ。
ストレスを貯めこんでしまうと、自分で自分を制御できなくなる恐れがある。
問題は発散する方法だが、酒に頼ってはいけない。
酒に頼っても何の解決にもならないし、アルコール依存症に陥る危険性もある。
少々の酒はよいが、深酒はやめておこう。
やはり、ここは、情報発信だろうと思う。
SNSを利用して、自分の考えや思いを発信するのだ。
自分の考えを発信するには、まずは自分の考えをまとめる必要がある。
自分は何に悩んでおり、どうしたいのか。
これを考えるだけでも、意味がある。
これからどうしたいのか、どうすべきかを、整理することができるからだ。
また、発信することで、同じような悩みをもっている人と、思いを共有することができるかもしれない。
経験者からアドバイスをもらえるかもしれない。
SNSは、このように人を救う可能性を秘めている。
是非、積極的にSNSを利用する習慣を身に着けてほしいと思う。
そうすることで、自分を救い、さらに人を救うことにもなるから。
さあ、今すぐ、行動に移そう!