「Go To トラベル キャンペーン」が、大混乱している。
政府は、東京発着を補助対象から外す決断をしたのだが、なにせ判断が遅すぎる。
判断が1日遅れれば、その分、現場は混乱してしまう。
予約が増えた分、キャンセルも増えることは容易に想定されたことだが、今まさにそのキャンセル処理で大混乱となってしまっている。
しかも、キャンセル代は、旅行会社の判断という大変無責任な対応。
この事業はお前らのためにやっているんだから、それくらいやれよという、高飛車で高慢な姿勢と取られても仕方ない。
まだ他にも、波乱要素が残っている。
重症化しやすい高齢者、若者の団体旅行は割引対象から除外することを、この土壇場で表明したのだ。
高齢者や若者の年齢や、団体の人数などの詳しい線引きはまだ検討中とされており、これでは事業者も利用者もどうしていいか分からない。
全くもってお粗末な対応といえる。
これで、東京都民が除外、高齢者と若者が除外となると、このキャンペーンにどれだけの効果があるのだろうか。
さらに、対策の徹底ができない施設、心配でそもそも旅行に行かない層もかなり多いと思うので、利用はかなり限定的になると思われる。
そして、こんな一部の層しか利用できないことを、国家予算で行うということは、根本的に問題がある。
ここは、一律延期が妥当な判断だろう。
ポジショントークの横行
このキャンペーンに対しては、様々な意見が飛び交っている。
しかし、その発言のほとんどは、ポジショントークといえる。
都道府県知事は、そのほとんどが反対を表明している。
今の状況を考えれば、最もな意見だと思われるが、知事としては、それぞれの領内での感染者を増やしたくないというのが、最大の関心事だ。
本来なら、領内の観光業をどう活性化させるかにも知恵を絞らないといけないのだが、そこは一旦脇において、感染者が増えることによって、自身が叩かれるのを避けるが最優先となる。
そのため、反対と言っておいた方が、得策となるのだ。
政府も、この一連の失態を、「東京問題」として東京に責任転嫁しようとしている。
コロナ感染拡大問題も東京のせい。
Go To キャンペーンの問題も東京のせい。
全部、東京が悪くて、国は悪くない。
こんな無責任なことあるだろうか。
日本国民として情けなくなる。
都知事もこの点は被害者なのだが、無策を批判されても仕方がないだろう。
感染拡大警報として、4段階ある警戒のレベルのうち最も深刻な表現にしているが、だからどうするの?がない。
このままだと、感染者数はどんどん増える一方となってしまうだろう。
政府に文句を言うことで、矛先を変えようとしているが、そんなことをしていても全く意味がない。
今出来ることを、具体的に実施していかなければならない。
在宅勤務の徹底
今できることは、企業の在宅勤務の再徹底だろう。
残念ながら、企業の勤務体系は、ほとんどがコロナ前に戻ってしまったので、満員電車、職場での密が横行してしまっている。
ここは、既に実施可能が証明されているところなので、今すぐにでも、企業に要請すべきだろう。
企業も、要請されてから動くのではなく、自主的に動くべきだ。
伊藤忠商事は、20日から国内従業員の半数を在宅勤務に切り替えることを決めた。
同社は、現在原則出社としていたが、感染防止優先に方針を切り替えたようだ。
このような伊藤忠の柔軟性は評価できるが、そもそも原則在宅勤務に戻したことはどうかと思う。
それぞれ会社の事情もあると思うが、ウイズコロナの発想で、これからの働き方を考えてもらいたい。
大企業が率先して、範を示してもらいたいものだ。
真の同調圧力とは
今回のGo To キャンペーンへの反対の動きは、ほとんどのメディアで展開されたため、同調圧力だと言われることもあった。
私自身は、?と感じたが、そう捉える人もいるようだ。
同調圧力は、太平洋戦争のイメージもあり、良い意味では捉えられない。
現在のメディアもかなり偏りがあるので、同調圧力がかかることもあるだろう。
しかし、今回の動きは、国民全体の声だと思う。
国民全体が反対しているので、政府も変更を余儀なくされたのだ。
この国民の声は、今ではSNSの浸透によって、広く伝わるようになった。
これこそが、真の同調圧力だと思う。
間違っていることを、国民が正せること、これがまさに民主主義の根本だ。
SNSこそが、デジタルトランスフォーメーションの典型だと思う。
皆さんも、このSNSを活用して、どんどん意見を発信しましょう。
日本を良くしていくために。