今年は、どの業界が目玉になるのでしょうか。
巷では、自動車関連が盛り上がるのではないかとの噂が飛び交っています。
確かに、トヨタ自動車株は、ここのところ好調で、この下落相場でも、堅調さを見せています。
自動車業界は、EV化や自動運転など、新しい要素が多く、話題に事欠きません。
また、昨年は半導体不足による生産減がありましたので、今年はその反動増も期待できるでしょう。
しかしながら、具体的に紐解いていくと、不安定要素も多く、危うさもありますので注意が必要です。
まずEV化ですが、これは新しい要素ではあるものの、日本勢にアドバンテージがあるものではありません。
脱炭素の名の下に、欧州や中国が日本企業を打倒するために推進しているものなので、不利な状況にあるものです。
外国企業は、ハイブリッド技術では、もうトヨタに太刀打ちできないので、ゲームチェンジを企んでいるのです。
スポーツの世界でもよくあるやつ、そう、ルール変更です。
欧米諸国は、勝てないとなると、すぐにルールを変更してしまいます。
自分達に有利なルールに変更しますので、勝つことは当然に容易になりますよね。
残念ながら、依然として、世界は欧米諸国中心に動いているということを、思い知らされます。
日本人は、ルールの下で、いかに勝てるかを研究し、真っ当に勝負するのですが、かの国々は違います。
勝てるようなルールにしてしまいますので、勝負へのアプローチ方法が根底から異なります。
まずもっては、このような事実を認識した上で、行動することが必要です。
次に自動運転ですが、これも、まだまだ実用化は先の話でしょう。
特に日本は、何せ規制が多く、利権も多岐に渡りますので、乗り越えるハードルは高くなります。
また、昨年の東京オリンピックでの、自動運転バスの事故が痛手でした。
あの事故がなければ、導入へのスピードもアップしたと思いますので、残念ですね。
結果的に、あの事故は、システム上の問題はなく、同乗していた人の不注意ということで書類送検されてしまいました。
システム的に問題はなかったということですので、導入が加速化しても良さそうなものですが、ここからは、人為的な要素がネックになりそうです。
同乗者の不注意で、書類送検されるとなると、個人が罰を受ける(前科者になる)ことになってしまいますので、成り手がいなくなります。
仕事のミスで、刑事罰を受けることになれば、誰もそんな仕事をしたいはずはありませんよね。
更に言いますと、公道か私的空間かでも、罰が異なります。
公道ですと、道路交通法によって処罰されるのですが、私的空間ですと、傷害罪になってしまいます。
ここら辺も、縦割り行政の弊害です。
新しいことは、日本では、なかなか進みません。
絶対的優位を築いている日本の自動車メーカーも、なかなか大変です。
自国では、若者の車離れが深刻ですので、これもアゲインストですよね。
しかしながら、日本人は、このような逆境に、ずっと打ち勝ってきました。
短期的には難しくとも、中長期的には、また絶対的優位を築いてくれるものと信じています。
我々個人投資家も、微力ながら、応援していかないといけないですよね。
頑張ろう、日本!