「FIRE」が、脚光を浴びるようになってきましたね。
昨日のTV「新・情報7daysニュースキャスター」でも、FIREが特集されていましたので、ご覧になった方も多いのではないかと思いますが、注目を集めることは良いことではないでしょうか。
FIREとは何かと言いますと、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字ととったもので、経済的な安定を早期に確立し、早期リタイアを実現しようという取り組みのことです。
手っ取り早く言いますと、アーリーリタイアのことで、私が以前から目指しているものです。
昨日の番組の中では、生活費の25倍の資金があれば、FIREは可能だとのことでした。
月の生活費が25万円の人であれば、7,500万円貯まればOKです。
なぜ25倍なのかと言いますと、4%ルールというものがありまして、これは投資元金に対して、リスクを抑えながら極めて安定的に得られるリターンが4%となることです。
つまり、毎年の生活費を4%以内に抑えることで、理論上、運用益だけで生活できる状態になります。
先程の7,500万円の例ですと、運用益は300万円となりますので、月の生活費25万円を賄うことができます。
運用益だけで生活することができ、かつ、資産は減らないということになります。
これが出来れば、理想的な生活ですよね。
実際には、フルポジションで相場を張り、常に4%の運用益を得られるかどうかは難しいところだとは思いますが、インデックス投資ではそれが可能だとされています。
このようなFIREという考え方は、若い世代を中心に支持されつつありますが、高齢層には受け入れられないようです。
昨日のTVのコメンテイターであるたけしさんも、FIREが目的化していると、否定的な考えのようでした。
まあ成功者から見ると、このような生き方の何が面白いのか、と映るのでしょうね。
この立場の人とは、相容れない考え方ではあるでしょう。
しかし、この大前提としては、仕事に縛られた生き方をしたくないというものがあります。
仕事に成功した人から見ると、??ということなのかもしれませんが、この仕事自体が辛いという人は少なくありません。
辛いという人もいるし、意味を見いだせない人もいるでしょう。
生活のために、仕方なく働いている人にとっては、出来れば、こんな仕事のために、限りある人生を縛られたくないと思うのは、自然の流れではないかと思うわけです。
このような生き方が可能になったという背景には、国民の経済状態の変化があります。
これまでは、物資的な生活の豊かさを追い求めていた、つまり生活が貧しい時代は、生活を豊かにしようという欲求がありますので、皆それに向かえば良いということになります。
しかし、今の時代は違います。
物質的な欲求はほぼ満たされていますので、もう何が欲しいというものは特別ないわけです。
このように物質的な欲望が満たされると、次は、精神的な安定を求めるようになります。
当然に、以前から精神の安定は求められていましたが、その前に食べるために、ものを買うために仕事をしなければならなかったのです。
今では、食うに困ることはなくなり、ものを買う必要がなくなりましたので、精神的な安定を、以前に増して求められることになったのです。
このような変化を、感じられかどうかで、FIREに対する考え方は変わってきます。
時代背景があり、価値観が変化すると、生き方も変わってきます。
そして、この生き方は、これからの世代、すなわち若い世代を中心に変化していくことになります。
これは、いわば当然の変化であり、極めて真っ当な考え方だと思うわけです。
楽をしたいだけだろうと、上の世代の人たちは思うのかもしれませんが、決してそうではないということは、理解しないといけません。
皆さんは、どう考えるでしょうか!