自民党総裁選は、予想通り、菅さんの圧勝だった。
注目の2番手は、岸田さんが滑り込み、なんとか次の総裁選に首の皮一つ繋がった感じだ。
とはいえ、岸田さんは次も難しいだろう。
キャラが弱いというのが致命傷だが、どうしても財務省寄りという負の面が拭えない。
コロナ禍での10万円の給付金の一件でも、彼は所得制限有りの30万円給付にこだわった。
何故なら、こちらの方が財源が少なくてすむから。
言わずもがなだが、こちらは財務省の考えそうな案だ。
最終的に、この件によって、安倍さんと麻生さんに見限られたと言われている。
今回最下位に沈んだ石破さん。
地方票でもかつての人気はなく、もう総裁の目はないだろう。
ここは、以前のように離党するしかないと思うが、残念ながら派閥の方たちは誰もついていかないらしいので、一人寂しく下野する形か。
背後から撃ちまくったので、やむを得ない結末ではないだろうか。
菅政権誕生
さて、16日に発足する菅政権、基本的にはアベノミクスを継承するのだろうが、最大の懸念は安全保障だ。
米中対立が激化しており、早晩、日本の立ち位置をはっきり示す必要に迫られる。
トランプは、本気で中国共産党政権を潰しにきている。
安全保障でも、経済活動においても、今まで通りの中国戦略はもはや通じないだろう。
そして、尖閣諸島を巡る中国の威嚇行動にどう対処していくか。
かつての民主党時代の菅政権が犯した過ちを、繰り返すことは出来ない。
管(かん)と菅(すが)、漢字は非常に紛らわしいが、かつての悪夢の時代を反面教師とし、信念をもって毅然と対応してもらいたい。
それにしても、今回ひっそりと立憲民主党の党首選が行われたが、全く話題にも上らない。
党首が枝野氏、幹事長が福山氏と今までと同じ体制。
今までと同じで、自民党に勝てると思っているのだろうか。
全くの茶番劇だ。
スガノミクス相場
このように立憲民主党が体たらくで、菅さんの人気も高いことから、10月にも解散総選挙が行われることだろう。
そして、選挙で圧勝すれば、長期政権化が期待され、海外勢もより安心感が助長されるはずだ。
菅さんが掲げている政権公約は、投資家の関心が高い成長戦略が盛り込まれている。
「デジタル庁」の創設に始まり、地方金融機関の再編、日本での国際金融センター構想など、アベノミクスで成し得なかった成長戦略を成功させることができるかもしれない。
そして、まずはこの成長戦略への期待感から、「スガノミクス相場」が到来することになるだろう。
そのためには、選挙で圧勝することが条件となるので、菅さんの最初の大仕事が解散総選挙となるのだ。
この筋書き通りに進んでいくのか、じっくりと注視していきたい。