昨日で、概ね、怒涛の決算発表が終了した。
コロナ禍で、総じて良くない内容ではあるものの、今後に期待が持てるものや、意外に健闘している銘柄もあり、今後の投資戦略を練るうえで参考になった。
持ち株では、Chatwork(4448 マザーズ)が期待通りの好決算であった。
・第2四半期売上高612百万円(前年同期比 +39.1%) ・Chatwork事業の第2四半期売上高520百万円(前年同期比 +35.1%) ・売上総利益450百万円(前年同期比 +63.7%) ・営業利益139百万円(前年同期比 +316.2%) |
コロナウイルスによるテレワーク需要が増加したことが追い風となる、Chatwork事業、セキュリティ事業共に大幅に伸長しており、絶好調だ。
今後、持続的に成長し、チャットのデファクトスタンダードになるためには、MicrosoftのTeamsとの戦いに勝利することが必要となる。
大企業とを中心に、Office365を利用していることが多いので、ここをどう崩していけるか。
この施策としては、7月からZoomとサービス連携と行っているので、これがどこまで効果が上がるかに注目したい。
在宅勤務がどこまで本格的に浸透していていくのか。
コロナ第1波が収まりつつあった際、出社企業が増えたように、恐らく多くの企業は変化を嫌い、元に戻そうとすることが予想される。
これは、方針の決定権がある経営者層や管理職層が、在宅勤務に適応できなかったことと、在宅=サボるという性悪説にたっていることが主な要因と考えられる。
しかし、このような感覚で経営を行うと、ガラパゴス化して、遅かれ早かれ時代に取り残される。
今、日本企業の最も大きな課題は何かというと、そうれは生産性の低さだ。
そして、この生産性の低さの原因は、管理職を中心としたコミュニケーション能力の欠如だと思う。
方針を、チームに分かりやすく説明できず、間違った方向に労力が費やされる。
チームからの提案(アウトレット)を適切にジャッジできず、やり直し等無駄な作業が多くなる。
このような作業が繰り返され、作業時間が無駄に長くなり、生産性が低下する。
このような作業が繰り返され、チーム(従業員)のモチベーションが低下して、アウトレットの質が下がる。
結果、従業員の退職が多くなり、戦力が低下する。
新入社員も入らず、ガラパゴス化した社員のみが残ることになり、衰退し消滅する。
このような末路を辿らないよう、時代のニーズを迅速に的確に捉え、変革してくことが求められる。
そのために、このチャット機能は、変革に対応する手段として、また、コミュニケーションの向上のために、有用だと思う。
旅行業界は壊滅的?
続いて、これも持ち株のエアトリ(6191 東1)をみてみよう。
エアトリは、旅行券予約サイト「エアトリ」を運営しており、今回のコロナの影響を大きく受け被弾している。
当然、2020年9月期の第3四半期決算も、第2四半期同様に赤字となっているのだが、予想よりも踏ん張った印象がある。
取扱高は、前期比67%の669億円。
もっと壊滅的になるかと予想していたが、意外と踏ん張った感がある。
そして、営業利益は△1億円(減損前)。
これは、広告宣伝費など55%の大幅なコスト削減をしたことが大きいが、この状況下で△1億円にとどまったことは、大健闘といえるのではないだろうか。
あとは、最終の4Qがどうなるかが焦点となる。
この4Qは、夏休み期間と重なるため、例年書き入れ時となるのだが、残念ながらコロナの再拡大期と重なってしまった。
混迷を極めるGo To トラベルキャンペーンの開始によって、7月の取扱高は開始前後比で205%を達成するなど、一定の成果を上げているようだが、問題は8月だ。
お盆期間の自粛ムードに、どの程度影響を受けているのかが、焦点となろう。
旅行関連は、普通に考えたら今は保有すべきではないだろうと思う。
が、しかし、旅が趣味の私としては、衰退してもらっては困るのだ。
このまま何年も旅を出来ない人生は、想像できないし、考えたくもない。
何のために生きているのか、その存在意義も問われる一大事だ。
だから、せめても、株を買って応援するしか今は方法がない。
これは、儲かる儲からないの基準ではない。
投資家の戦略としては間違っているのかもしれないが、方針を決めるのは自分自身なので、何も問題はない。
こういった投資もありだと、私は思っているし、今後も続けていきたい。